Fate/dragon’s dream

Interlude 2-2

――まったく予期し得ぬ誤算だった。

よもやあんなことが起ころうとは、流石の『ソレ』にも予想がつかなかった。

ジークフリートを遠ざけたもっとも大きな理由は、これでつぶれた。ならばできるだけ早く、ジークフリートと合流した方がいいだろう。その後の拠点は、あの教会の地下聖堂らしき場所でも問題はない。

此度の公演は、これまでのものとは違う。慎重の上にも慎重を期さねばならない。最上級の舞台装置――『ソレ』の目的にとって、最高の状況が揃ったのだ。

サーヴァントシステムを見付けたときには狂喜した。素晴らしい。これならば用意できる役者は、非の打ち所なく理想的と言える。ここまで完全な展開が期待できようとは、『ソレ』の長い生の中で初めてのことだ。

もっとも、その契約に対する見立てが少々甘かったのも事実。それが先の誤算を招き、最も重要な役者を潰してしまったかと肝を冷やしたものだが――

――聖杯を汚染する復讐者《イレギュラー》の存在。

そして、まだ確定はできないが、おそらく大聖杯とは――

予想が正しければ、先の誤算はむしろ歓迎すべきものだったのかもしれぬ。

『物語は――始まった』

『ソレ』は暗闇の中で、唄うように呟く――

――Interlude out

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